2011年4月14日木曜日

米MSがARMで動く"次期Windows"上で「IE10」をデモ

 米マイクロソフトは2011年4月12日(米国時間)、米ラスベガスで開幕したWeb開発者向け会議「MIX11」において、Webブラウザーの次期版「Internet Explorer 10(IE10)」を発表した。また同日、IEに関する開発者向けデモサイト「Internet Explorer Test Drive」で、IE10の最初のプラットフォームプレビュー版(Platform Preview 1)を公開した。
 IE10は、2011年3月14日(同)に公開(日本では4月26日公開予定)されたばかりのIE9の次期バージョン。IE9の強化点を継承し、Web記述言語の標準規格「HTML5」や「CSS3」への対応をさらに進め、パフォーマンスも向上させる。プラットフォームプレビュー版は、ユーザーインタフェースなどを除いたブラウザーの核となる部分だけを提供するテスト版で、開発者向けに提供されるもの。
 注目すべきは、MIX11の基調講演で披露されたIE10のデモンストレーションの一部が、ARMアーキテクチャー上で動く"次期Windows"によるものだったことだ。そのマシンのコントロールパネルを開き、プロセッサーが「ARM family 7 Model CO9 Revision100 1.00GHz」であることを明らかにした。
 次期Windowsが米インテルや米AMDのx86アーキテクチャーだけでなく、英アームのARMアーキテクチャーをサポートすることを発表している。ARMは、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器で多く使われているアーキテクチャー。これをサポートすることで、従来型のパソコン以外のモバイル機器でも、Windowsが使えるようにする計画だ。同社でも既に、スマートフォン(Windows Phone)など組み込み系のWindowsではARMをサポートしているが、パソコン向けに開発されたフルバージョンのWindowsでARMをサポートするのは、次期Windowsが初めてとなる。
 次期Windowsについては、「2012年にリリースされる」「エクスプローラーにもOffice 2007と同じリボンインタフェースが採用される」「Mac OS XのTime Machineのようなバックアップ機能が搭載される」「WindowsStoreと呼ばれるアプリケーション配信サービスが提供される」など、さまざまな"うわさ"がインターネット上を飛び交っている。しかし同社は、「ARMをサポートする」ということ以外は何も明らかにしていない。

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