2011年5月26日木曜日

本格的なクラウドアプリケーションはまだ少ない

 企業システムにおいてクラウドを即戦力として使うことを考えると、アプリケーションをクラウド型で提供するSaaS(Software as a Service)に注目すべきなのではないだろうか。ところが、クラウドEXPOで展示されているものの大半は、IaaS(Infrastructure as a Service)関連ないし周辺ソリューションであり、SaaSは展示自体が少ないように見受けられた。展示されていたSaaSやアプリケーションの多くも、内情を取材してみると次のいずれかであるようだ。

(1)通常はアプリケーションをオンプレミス型で提供しているが(ライセンス販売)、クラウドに乗せることも可能とするもの
(2)アプリケーションをSaaSで提供しているが、ユーザーは中堅・中小企業に限定しており、大企業向けにはオンプレミスで導入することを前提としているもの
(3)どのような企業規模でもクラウドで利用できるアプリケーションだが、中核業務をカバーするものではないもの(メールやポータル、社内コミュニティー管理など)

2012年度以降はエンタープライズの中核業務用アプリケーションを展示するベンダーが増えてくることは予想に難くなく、クラウドで得られるユーザー企業の利便性はますます高まると推察される。

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