2011年6月13日月曜日

GPT保護パーティションを削除する

 最近では大容量のディスクも安価になり、2Tbytesを超えるような大容量のディスクを利用することも珍しくない。別記事「2Tbytes超ディスクをデータ用ストレージとして利用する」では、2Tbytes超の大容量ディスクを利用する方法と、そこで使われる新しいパーティション管理方式である「GPT(GUID Partition Table)」について解説している。従来使われていた「MBR(MBR(マスター・ブート・レコード)」では2Tbytes超のディスクを管理できないため、現在のWindows OSではGPT方式も利用できるようになっている。ディスクの容量に応じてGPT形式でディスクをフォーマットすれば、大容量のディスクでも問題なく利用できる。ただしGPTは2Tbytes超のディスクだけに利用できる技術ではなく、もっとサイズの小さいディスクで利用してもよい。Windows OS以外のシステム、例えばLinux(を使ったシステム)やMac OS X、NAS機器、ディスクを内蔵した家電機器などでは将来性などを考えて、ディスクのサイズに関わらず、現在ではGPT形式を利用していることがある。

 だが32bit版のWindows XPではGPT方式のディスクはサポートされていない(64bit版のWindows XPではサポートされている)。そのためGPT形式のディスクを接続してもその内容(パーティション構成)は表示されないし、パーティションの作成や削除もできない。つまり、そのままだとWindows XPではまったく利用できないディスクとなる。

Windows XPでは、GPT保護パーティション(保護MBR)のみが見えるが、このパーティションは削除したり、サイズを変更したりできない。ディスクを不用意に書き換えないようにするために、このようなMBRが定義されている。
 このようなディスクをWindows XPで利用したければ(通常のMBR方式で管理させたければ)、ディスクの管理情報を削除して未使用状態に戻せばよい(もちろんパーティションに保存されていたデータにはアクセスできなくなる)。本TIPSでは、その手順を解説する。

 ディスクの管理情報をすべて削除して、完全に初期化するには、diskpartコマンドを利用する。
 まずコマンド・プロンプトを開き、「diskpart」コマンドを起動する。そして「list disk」でディスクの一覧を確認後、「sel disk <数字>」でディスクを選択して(<数字>には一覧で確認したディスクの番号を指定する。間違えないように注意)、「clean」コマンドを実行する。cleanコマンドは確認なしですぐに実行されるので注意していただきたい。
 以上の操作でディスクの管理領域は削除され、Windows OSからは未初期化状態のディスクとして見えるようになる。あとは初期化して、パーティションを確保すればよい。

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