報告書やプレゼンテーションは、「Tell, Tell, Tell」が第一義です。つまり、読み手・聞き手が「ん?」と感じることがないよう理路整然としている必要があります。そのためには、そもそもの目的と結論、それに至った論理を明確にすることが大切です。
- 目的を明確にする
- 結論を最初に書く
- 見出しを入れる
- 概要を書く
- 報告書をロジカルシンキングストラクチャーで構成する
- 報告書は本文のみでの理解が勝負!
- 目的を明確にする
報告書を書くときは、まず目的を明確にする必要があります。自分は何のために報告書を書くのか?読み手は誰か?読み手にどうしてほしいのか(期待することは何か)?を明確に自身の中で理解することが必須です。ここで言う、「読み手に期待すること」とは、読み手に知っておいてほしいのか?理解してほしいのか?判断してほしいのか?行動してほしいのか?を指します。
- 結論を最初に書く
アカデミックな世界での論文は、結論は最後にきますが、ビジネス文書では、報告書の目的に沿った結論を冒頭に入れるのが通常の書き方です。その理由は、毎日誰もが忙しい中で、報告書の冒頭を読んだだけでも、報告書が主張していることを知ることができるようにするためです。最終的なゴールを知って文章を読むのと、知らずに文章を読むのとでは、理解のスピード・深さが全く違うことは皆さんご経験されていると思います。
- 見出しを入れる
文章が長くなる場合は、段落の先頭に見出しを入れるとわかりやすいレポートになります。これは、上で述べているように各段落の主張を最初につかんでもらうことで、後の文章の理解度を深めるためです(場合によっては、以下の文章を読み飛ばすこともできます)。見出しを入れられない場合でも、各段落の先頭の文章を、その段落で一番伝えたいことから書きだすと見やすい報告書になります。
ここまで読まれて気がつかれた方もいるかもしれませんが、「よい報告書」と一般に言われる文書は見出しや段落の最初の文を読むだけで報告者の意図が理解できるもの、良くない報告書は逆です。つまり、全部読まないと分からない報告書です。全部読んでも分からないのは……いわずもがなですね。
- 概要を書く
報告書の概要は、必ずしも必要ではありませんが、報告内容が長くなる場合は概要を書いた方が読み手に対して親切です。読み手は、その概要を読むだけで、自分にとって全部読む必要があるのか、ないのかを判断できますし、概要をつかんでから、本題を読む心の準備ができるからです。
- 報告書をピラミッドストラクチャーで構成する
報告書を書く際に使えるのは、ピラミッドストラクチャーです。頂点の内容を報告書の結論として最初に書き、ピラミッドの2段目の内容を見出しに持ってくることで、報告書がかなり読みやすくなります。
下の図の�、�と書き進んだ後、�の内容の詳細説明・分析結果をグラフや、資料等を使いながら書けばよい、というわけです。
- 報告書は本文のみでの理解が勝負!
読みやすい報告書にするためには、なるべく本文を読んだだけで意味が通るように書く必要があります。そのためには、「詳細は以下の通り」とか「詳細は別紙に記載」だけの文章を極力避ける必要があります。
もちろん詳細データを別紙に記載するのは構いませんが、読み手が別紙を読まなくても本文の意味するところがわかるように書いておく必要があります。そのためには、別紙の内容を「だからどうなのだ」が分かるかどうかを確認して、報告書が詳細データから何を言おうとしているのかを明確に示す必要があります。
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